阿修羅像(八部衆立像) 興福寺

奈良時代 脱活乾漆造・彩色 像高153.4cm 〈国宝〉

阿修羅像のまなざしは深い内省と信仰への決意に満ちている。阿修羅は帝釈天と闘争を繰り返し、須弥山上の日月を手にして日食や月食を起こしたという。しかし釈迦の説法に心洗われ、過去の悪行を悔い改めて釈迦に帰依した。合掌する両手は信仰への決意の表れである。この像は光明皇后が生母橘美千代の追福のために建立した西金堂の釈迦如来を取り巻く群像の一躰。麻布で概形を造り、その上に木粉を漆で練った木屎という材質で細部を造る技法により人間の皮膚のような柔らかで微妙な肌合いが生み出された。
〈仏像解説〉山崎隆之
〈写真提供〉飛鳥園

[ 奈良仏像カレンダー2018 ]
Client:奈良県(ビジターズビューロー)
Supervision:山崎隆之
Creative Direction:野村裕一
Art Direction:立花幹也
Design:Yellow dog studio
Calligraphy:多川 俊映(興福寺貫首)
Photo:小川光三(飛鳥園)
Printing:岡村印刷工業

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